Webサイト高速化機能でレンタルサーバーを選ぶならここ!
カテゴリ:レンタルサーバー比較
現在、多くのレンタルサーバー会社は様々なサイト高速化のための機能を実装しており、混沌としてきているため、各機能をまとめてみたいと思います。
レンタルサーバー会社が謳っている、いわゆるサイト高速化機能には、大きく分けて以下の4つの種類があります。
- キャッシュによる高速化
- Webサイトの高速化
- Webサイトの安定化
- PHP(WordPress含む)の高速化
そのため、この記事では、高速化機能と安定化機能を分けて解説していきたいと思います。
高速化機能
キャッシュによる高速化
キャッシュによる高速化は、その名の通り、クライアントとWebサーバーとの間にキャッシュサーバーを配置し、一度アクセスがあったページのデータ(画像などのコンテンツ)をキャッシュサーバーに一時保存しておき、リクエストが来たらキャッシュで応答する仕組みです。
キャッシュサーバーが応答すればWebサーバーまでアクセスされないため、PHPなどの実行によるHTMLの生成処理が省かれる分、クライアント側ではレスポンスが高速になります。
このキャッシュによる高速化は、現在多くのレンタルサーバーで実装している状況であり、例えば安価なロリポップ!のライトプランでさえ「ロリポップ!アクセラレータ」として標準搭載しています。
エックスサーバーではXアクセラレータのVer.1、ConoHa WINGではコンテンツキャッシュ機能が該当します。
なお、画像・CSSなどの静的なファイルのみをキャッシュするように設定することも可能です。
対応している主なレンタルサーバー |
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ロリポップ!(ライトプラン以上) |
エックスサーバー(XアクセラレータのVer.1) |
ConoHa WING |
Webサーバーのレスポンスを高速化
Webサーバーのレスポンス自体を高速化する機能としては、WebサーバーにLiteSpeedを使用するロリポップ!のハイスピードプランやConoHaのLiteSpeed LSAPI機能があります。
LiteSpeedはLiteSpeed Technologiesが開発したWordPressの最適化に特化したWebサーバーです。
詳細については以下の記事をご参照ください。
関連LiteSpeedのレンタルサーバーを選ぶならおすすめはここ!
対応している主なレンタルサーバー |
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ロリポップ!(ハイスピードプラン) |
ConoHa WING |
PHPの処理の高速化
モジュールモード
PHPの実行モードには、CGIモードとモジュールモードがあり、モジュールモードの方が高速です。
一部のレンタルサーバーでは下位プランはCGIモード、中位~上位プランではモジュールモードとして差別化を図っています。
例えばロリポップではライトプランはCGIモード、スタンダードプランやエンタープライズプランではモジュールモードとなります。
NoteCGIモードはWebサーバー(Apache)とは別のプロセスでPHPを実行、モジュール版はApacheプロセス内で直接PHPを処理するという違いがあります。CGIモードは実行の度にいちいち別プロセスを起動するために実行に若干時間がかかります。
対応している主なレンタルサーバー |
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ロリポップ!(スタンダードプラン以上) |
さくら(スタンダードプラン以上) |
ConoHa WING |
FastCGI
また、モジュールモードと同等の速度を発揮するとされるFastCGIという技術あり、こちらを有効化するためにはプログラムの拡張子を「.fcgi」に変更します。
FastCGIはエックスサーバー等で利用が可能です。
NoteFastCGIは実行の度にいちいち別プロセスを起動・停止させず、一度起動したらしばらくの間、起動したままにすることでCGIモードを高速化したものです。
対応している主なレンタルサーバー |
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エックスサーバー |
独自の高速化
PHPの高速化機能としては、独自の高速化機能を実装したエックスサーバーのXアクセラレータもあります。
エックスサーバーの管理画面では、XアクセラレータVer.1とVer.2が選択でき、同社の公式サイトの説明によると、それぞれ以下の高速化が行われるようです。
Ver.1 | 静的ファイルの高速化と同時アクセス数の拡張 |
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Ver.2 | Ver.1に加え、PHPプログラムの高速化 |
Ver.1は上に挙げたキャッシュによる高速化と同じ機能です。
Ver.2は詳細な技術仕様は不明ですが、PHPプログラムの処理速度を向上するものとなり、恐らくPHP周りの最適化を図ったものと思われます。
対応している主なレンタルサーバー |
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エックスサーバー(XアクセラレータのVer.2) |
安定化機能
大量の同時アクセス時にパフォーマンスを低下させない
多数の同時アクセスが発生してもパフォーマンスを落とさない機能にはnginx(エンジンエックス)が使われます。
nginxはWebサーバーアプリの1つで大量のリクエストの同時並行処理を得意としており、一般的にはApacheの前段に置かれ、ロードバランサーとして用いられます。
nginxを使用しているレンタルサーバーとしては、エックスサーバーやさくらのレンタルサーバ、ConoHa WINGなどがあります。
対応している主なレンタルサーバー |
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エックスサーバー |
さくら |
ConoHa WING |
他のユーザーの影響を受けない
共用サーバーでは1つのサーバー上で複数のユーザーのWebサイトが実行されています。
通常、共用サーバーの場合、CPUやメモリはサーバー上の全ユーザーで共用されるため、負荷の高いサイトを運営しているサイトがあれば、他のユーザーのサイトにも影響してしまい、著しいパフォーマンス低下が発生する恐れがあります。
それを解消するために、仮想CPUコア数やメモリ容量をあらかじめユーザー毎に予約しておくリザーブドプランが用意されているレンタルサーバーがあります。
このリザーブドプランはエックスサーバーやConoHa WING等が実装しています。
対応している主なレンタルサーバー |
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エックスサーバー |
ConoHa WING |
まとめ
見てきたように、現在のレンタルサーバーでは非常に多くの高速化・安定化機能が実装されています。レンタルサーバー選びではそれらの機能の有無も考慮する必要があります。
なお、上に挙げた機能のすべてに対応しているのはConoHa WINGだけです。(エックスサーバーはFastCGIには対応しているものの、PHPのモジュールモードやLiteSpeedには対応していません。)
そのため、パフォーマンス重視で選ぶのであればConoHa WINGの一択状態と言ってもいいでしょう。
今ConoHa WINGが人気があるのも頷けますね。
以上、Webサイト高速化機能でレンタルサーバーを選ぶならここでした。
公開日時:2020年01月02日 18:22:48
最終更新日時:2022年06月12日 18:12:37