「さくら」レンタルサーバーの各プランの比較と評価
カテゴリ:レンタルサーバーレビュー

昨今、魅力的なプランを用意しているレンタルサーバーがいくつかある中で、さくらの共用サーバーの特徴を一緒に見ていきましょう。
Note 以下は 2022/06/28 時点での情報を基に記述しています。
プランと料金
プランに関しては月額131円から19,800円とかなりの幅があります。 もっとも、ビジネスプラン以上は企業ユーザーが対象になりそうですので、個人使用であればプレミアムプランまでで十分でしょう。
最安のライトプランはMySQLデータベースは使用できないため、WordPressは利用できない点に注意が必要です。 殆どの場合MySQLの使用が前提となると思いますので、スタンダードかプレミアムプランの選択になるかと思います。
プラン | 月額 | 年額 |
---|---|---|
ライト | --- | 1,571円(1ヶ月あたり131円) |
スタンダード | 524円 | 5,238円(1ヶ月あたり437円) |
プレミアム | 1,571円 | 15,714円(1ヶ月あたり1,310円) |
ビジネス | 2,619円 | 26,191円(1ヶ月あたり2,183円) |
ビジネスプロ | 4,714円 | 47,143円(1ヶ月あたり3,929円) |
マネージドサーバ | HDDプラン:13,200円 SSDプラン:19,800円 | HDDプラン:145,200円(1ヶ月あたり12,100円) SSDプラン:217,800円(1ヶ月あたり18,150円) |
※料金は消費税込みのものです。
※月額は1ヶ月契約時のものです。(ライトプランのみ1ヶ月契約が無いため空欄にしています)
※年額は12ヶ月時のものです。
※初期費用はマネージドサーバ以外は無料、マネージドサーバのHDDプランは49,500円、SSDプランは60,500円です。
※最低契約期間は1ヶ月です。(ライトプランは12ヶ月)
Note料金は通常料金で掲載・比較しています。キャンペーンで特定のプランが割引料金になる場合がありますが、一時的なものであるため除外しています。
ちなみにマネージドサーバは共用サーバではなく専用サーバー(サーバーまるごと1台専有)となるため、他ユーザーのリソース使用によるパフォーマンスへの影響はありません。
ディスク容量
ディスク容量に関しては、スタンダードで300GB、プレミアムで400GBと容量には申し分ないですね。 ただ、SSDが用意されているのは最上位プランのマネージドサーバのみであるため、少なくともスタンダードプラン以上ではSSDの選択肢も欲しいところです。
参考ちなみに、ライバルであるお名前.comやエックスサーバーはオールSSDとなっています。
プラン | ディスク容量 |
---|---|
ライト | HDD 100GB |
スタンダード | HDD 300GB |
プレミアム | HDD 400GB |
ビジネス | HDD 600GB |
ビジネスプロ | HDD 900GB |
マネージドサーバ | HDD 700GB SSD 360GB |
独自ドメイン/サブドメイン
独自ドメインの利用最大数はライトプランはともかくとして、スタンダードプランでは200個まで利用できるため、サイト量産をするわけではなければ十分と言えます。
他社と比較すると、お名前.comやエックスサーバーは全プラン無制限となっている点を考えると制限がある点では見劣りはするものの、現実的には問題ないように思えます。
プラン | ドメイン数 | サブドメイン数 |
---|---|---|
ライト | 20個 | ドメインとしてカウント |
スタンダード | 200個 | ドメインとしてカウント |
プレミアム | 300個 | ドメインとしてカウント |
ビジネス | 400個 | ドメインとしてカウント |
ビジネスプロ | 500個 | ドメインとしてカウント |
マネージドサーバ | 無制限 | 無制限 |
ちなみにサブドメインはドメイン数としてカウントされますので、サブドメインを大量に作成する場合は注意が必要ですね。
また、1つは初期ドメインで使用されます。そのためライトプランであれば独自ドメインを設定できるのは19個までとなります。

OS/Webサーバー
OSにFreeBSD、Webサーバーに軽量で高負荷に強いnginxを使用しています。 急な同時アクセス数の増加にも安心できますね。
OS | FreeBSD |
---|---|
Webサーバー | nginx + Apache2.4系 |
Webサイト高速化
コンテンツブースト機能搭載でWebサイトを高速化・安定化することが可能です。コンテンツブーストにはコンテンツキャッシュ機能、CDN(Content Delivery Network)を用いたウェブアクセラレータ機能の総称となります。

CDNは複数の高スペックなサーバーでデータ配信を肩代わりするシステムとなり、大量データの配信を高速化・安定化させる機能です。
注意
なお、月間300GBまでとなります。
またライト・スタンダードプランは月額1,100円の追加料金が必要です。
言語
使用できるサーバーサイドのプログラミング言語は以下になります。 PHPはもちろん、Perl、Ruby、Pythonと標準的な仕様になりますね。
言語 | バージョン |
---|---|
Perl | 非公開 |
Ruby | 非公開 |
Python | 非公開 |
PHP | 7.4 ※5.2、5.3、5.4、5.6、7.3、7.4、8.0へバージョン変更が可能 |
データベース
MySQLに関しては、ライトプランでは使用できませんが、スタンダードプランでは50個まで作成できるため、1サイト1データベースを使用すると仮定すると50サイト分のデータベースは作成できることになります。
例えば複数のWordPressのサイトを構築する場合、サイトごとにデータベースを分ける事でデータベースの管理もしやすくなります。
プラン | MySQL | SQLite |
---|---|---|
ライト | なし | あり |
スタンダード | 50 | あり |
プレミアム | 100 | あり |
ビジネス | 200 | あり |
ビジネスプロ | 400 | あり |
マネージドサーバ | 無制限 | あり |
FTP
FTPについては全プランFTPS (File Transfer Protocol over SSL/TLS) に対応しています。 FTPのアカウント数は初期設定では1つですが、ビジネスプラン以上ではFTPユーザーを追加する事が可能です。
ちなみに、ビジネスプラン以上ではユーザーをメール、FTP、ファイル共有など、利用目的ごとに作成することができますので、FTPを使用できるユーザーを作成します。
プラン | FTPアカウント数 |
---|---|
ライト | 1 |
スタンダード | 1 |
プレミアム | 1 |
ビジネス | 無制限 |
ビジネスプロ | 無制限 |
マネージドサーバ | 無制限 |
SSH
SSHはスタンダードプラン以上であれば利用可能です。 当然ながら参照できるのはユーザーディレクトリ(/home/ユーザ名)内のみとなりますが、例えば直接HTMLファイルを編集したり、フォルダの作成・削除などを行う事ができます。
プラン | SSH |
---|---|
ライト | × |
スタンダード | ○ |
プレミアム | ○ |
ビジネス | ○ |
ビジネスプロ | ○ |
マネージドサーバ | ○ |
CMS
スタンダードプラン以上では以下のCMSを利用することが可能です。 クイックインストールに対応しており簡単にインストールできるようになっています。
PukiWikiなどのWiki系はありませんが、ブログやショッピングカート、ホームページの作成の用途であれば代表的なCMSに対応していますね。
CMS | 説明 |
---|---|
WordPress(クイックインストール) | ブログシステム |
EC-CUBE(クイックインストール) | ショッピングカート |
concrete5(クイックインストール) | 複数人でWebサーバ上でホームページの作成や運営管理 |
SSL
全プラン独自無料SSL(Let's Encrypt)に対応しているため、無料で常時SSLサイト化することが可能です。 今や常時SSLは常識となってきているため、殆どのレンタルサーバーでLet's Encryptが用意されており、非常にありがたいですね。
なお、Let's Encryptはドメイン認証型(DV)であるため、企業認証型(OV)やEV型(EV)のSSL証明書が必要な場合は有料となります。 さくらインターネットでは、DV、EV証明書の認証局としてサイバートラストを扱っています。
メール
メールアドレス作成可能数は全プランとも無制限になります。 また、メール送信に関してはSMTP認証、TLS暗号化(STARTTLS)に対応しています。
メール受信に関してはPOP3、IMAPプロトコルに対応しています。もちろんSSL暗号化にも対応しています。(但し暗号化は初期ドメインのメールアドレスのみ)
プラン | メールアドレス数 |
---|---|
ライト | 無制限 |
スタンダード | 無制限 |
プレミアム | 無制限 |
ビジネス | 無制限 |
ビジネスプロ | 無制限 |
マネージドサーバ | 無制限 |
拡張性
さくらの共用サーバーでは、プランごとに収容サーバが異なるため、プラン変更はできません。 そのため別のプランを新規に契約し、データを移行する必要があります。
バックアップ機能
スタンダードプラン以上であれば、ユーザー自身で最大8世代までデータベース(WordPressを利用している場合のみ)やWebサイトデータのバックアップ(スナップショット)を取得することが可能です。
加えてステージング機能(Snapup)も追加料金なしで使用できるため、テスト環境を必要とする場合には便利ですね。 テストで問題なければそのまま本番環境に反映する事も可能です。
安定性
サーバーの稼働率は99.99%以上と高稼働率を誇り、安定動作には定評があります。 また、RAID10による冗長化を実施しているため、万が一のディスク破損の発生でもデータを消失する恐れはありません。
さらに、バックアップ用サーバーに定期的に丸ごとサーバーのバックアップを実施しています。
サポート
サポートは全プランでメールサポートと電話サポートを行っています。
問い合わせ方法 | 受付時間 |
---|---|
メール | 10:00 ~ 18:00 (土日祝日、指定休日は休み) |
電話 | 09:45 ~ 18:00 (土日祝日、指定休日は休み) |
評価
データベースは使用できなくてもいいから、とにかく安くサーバーを借りたい場合はライトプラン、WordPressのサイトを作成する場合は、スタンダードプランかプレミアムプランという事になるでしょう。
イチオシのプランは?
イチオシのプランはMySQLデータベースが50個まで作れ、最大8世代までのスナップショット機能が標準で付属し、月額524円のさくらのレンタルサーバ スタンダードプランです。
このスタンダードプランが最もコストパフォーマンスに優れていると言えます。
参考たとえば、ロリポップのスタンダードプランも月額550円ですが、バックアップ機能はオプション(月額330円)になります。
関連「お名前」「さくら」「エックスサーバー」の年額1万円台プラン比較
公開日時:2019年05月11日 12:38:14
最終更新日時:2022年06月28日 07:33:00
なお、レンタルサーバー選びで迷ったらこちらの記事で主要レンタルサーバーのプランと料金を比較していますので、是非参考にしてみてください。
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公開日時:2018年09月09日「お名前.com」のRSプランの比較と評価
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